欧州連合のVATシステム改善提案
12月21日欧州委員会は、EU内の企業間取引について、1万ユーロ以上の販売を行った場合は付加価値税(VAT)が免除されるという提案を行った。VATの負担は最終消費者が払うことになる。
不正行為を排除する目的
EUでは、商品やサービスが最終的に消費者に販売されるまで、EU内で取引されたものはすべてのプロセスで付加価値税が課せられている。企業が生産する商品やサービスに付加価値税を払い、過払い分を国が返済する形を取っている。
今回の提案では、EU内の異なる国で取引が行われる場合、1万ユーロ以上の売上高に関してはVATなしにするというもの。
この動きは、チェコ共和国をはじめとするいくつかの都市からの強い圧力があったものと思われる。年間1600億ユーロもの国庫喪失を引き起こしており、徴収できなかった付加価値税の3分の1は、カルーセルと呼ばれるEU諸国間の販売詐欺やトレーダー詐欺によるものだ。
EU間取引の解決なるか
今回の提案は、国ごとに付加価値税が異なっているEU連合において、かなりシンプルなシステムになる。
仲介取引に付加価値税が適用されないため、欧州の収入減が懸念されるものの、最終的には販売されるEU加盟国に収益が移転される仕組みだ。
(画像は写真ACより)

REUTERS
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