EUの新システムを提案
欧州連合では2016年11月22日、オンライン決済の不正を防止するため、10ユーロ以上の決済でパスワードや認証コードを適用する提案を行い、VISAなどの決済ネットワーク事業者が異議を唱えている。
オンライン決済の不正防止に
オンラインによる詐欺行為や不正注文などは後を絶たず、EU銀行規制当局では、8月にパスワードや認証コードの適用を義務づけるよう、提案している。
今回のシステム導入については、銀行当局が年明けにも最終案を提出し、EU加盟国と欧州委員会によって決定されるが、導入された場合、EU圏でのオンライン市場が混乱させる恐れがある。
EU消費者の半分がEU外
VISAヨーロッパ担当のチーフ、ピーター・ベイリー氏は、「今回のシステムが不正を防止するという証拠はどこにもない」と反論。世界の大手決済ネットワーク事業者も同様の意見を示すとともに、システムによって購買率が減少するという懸念も示唆している。
VISAが行った調査によると、EU消費者の実に51%、半数が外国の小売店からオンラインショッピングを行っている。
60億ユーロ以上ともいわれる、日本や米国などを中心とした諸外国の決済がEUのセキュリティ基準を満たせなければ、オンライン決済の混乱と経済的打撃は避けられないものになると訴えている。

Finextraのプレスリリース
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