税金を最小限に抑える納税者への警告
ATO(Australian Taxation Office)は2016年11月17日に、納税者に対する警告を発表した。税金を最小限に抑える取り組みに対しての警告だ。財務上の純利益と、保有している信託の分配可能所得との間の人為的な差が問題となっている。
マイケル・フランストン副委員長は、現在ATOがこれらの事について調査を行っていると述べた。受託者が信託収入の減額をうまく利用して税制上の優遇措置をとるように見せかけるなど、税金を支払わないケースもある。
フランストン氏は「信託は、多くの人が適切かつ法律に従って使用する重要な構造だ」と述べている。それをふまえて「一部の受託者は、信託純利益と分配可能利益との間に人為的な差を生む取り決めを行っている。この差異を、受託者は利用している。」とも説明している。
2013年に設立されたトラスト・タスクフォース
ATOでは、トラスト・タクスフォースによる継続的なモニタリングとレビューを通してこれらの取り決めを特定する作業を行っている。調査では、正当な税務計画をはるかに上回った赤字も指摘されている。法律がきちんと守られているか、うその申告をしていないかを細かく調査している。
トラスト・タスクフォースは租税回避やそれらにかかわる人々に対して、適用となるコンプライアンスの徹底を呼び掛けている。

ATO メディアセンターより
https://www.ato.gov.au/